“将来海外で働いてみたい”“世界の様々な地域の人と友達になりたい”“英語でコミュニケーション出来るようになりたい”、といった夢を若者なら多くの人が一度は持ったことが有るのではないでしょうか? 私たちI.M.C. (国際文化医療研究会)は、自治医科大学開学当時から存在する伝統あるサークルです。具体的には日常の語学学習に加え、タイのマヒドール大学やアメリカのコーネル大学との交換留学プログラム、JIMSA, IFMSA, AMSA(アジア医学生連絡協議会)などの活動を通して、部員が世界中で様々な経験をしています。医学生はテストや病棟実習に日々の生活が忙殺されがちですが、その中で敢えて医師国家試験とは全く関係のないことをいかに多く学んだかが、将来医師として働くにあたって糧になってくると思うのです。

 海外の学生と交流していていつも感じるのは、その知識・技術レベルの高さです。それぞれの国でシステムが異なることも関係しますが、日本でいうレジデントなみに病棟の仕事をこなす学生も入れば、学会での発表経験豊富な学生もいます。そういった世界の実情を知ることでやる気が鼓舞されより勉学に対するモチベーションがあがる、ということも国際交流で得られることの一つではないかと思います。

これまでに自治医科大学で行われた国際交流イベントとして特記すべきは、2002年の夏に自治医科大学を会場として、またI.M.C.のメンバーが中心となって、アジア10数の国・地域より約300名の医学生が集結しての第23回アジア医学生国際会議が開催されたことです。一週間の日程で、“アジアの地域医療”というテーマの下、各国の医学生同士の親交を深め、それぞれがもつ医療問題について話し合いました。医学生のうちから周辺アジア地域の医療の現状を知り、問題意識を持つことは、将来の国際協力推進に、たとえ小さな力ではあっても寄与するのではないでしょうか。また同時に海外の医療を知りそれらの優れた点を取り入れることで日本の医療向上にも貢献できると思います。

自治医科大学では、全ての卒業生が僻地医療充実の為に、出身県で卒後9年間働く義務が有り、他大学に比べると将来の働く場所について若干の制限が出てきます。しかしながら“医療僻地は日本だけではない”という考えから、海外を志す学生も多く、そういった先輩の代表としては、現在WHO西太平洋地域事務局長として活躍なされている尾見茂先生や、やはり現在ユニセフの保健戦略上級アドバイザーとして活躍されている國井修先生もおられます。自治医科大学卒業生に求められている“プライマリケア医”は、NGOなどの団体の派遣が間に合っていない本当の医療僻地で求められている医師と同じであり、日本の僻地診療で得られた経験は海外でも環境の違いは多少有りはしても役に立つものではないでしょうか。

とはいうものの、I.M.C.というサークルは、入るだけで英語が上達するとか、世界の色々なところにいける、といったものではなく、あくまでそういったチャンスを与えることができるだけのサークルです。やる気がなければ入部しても何もしないまま6年間が終わってしまいます。今後の目標としては、海外に興味がない学生に対しても情報を発信して、少しでも多くの人に興味を持ってもらい共に高めあっていけたら、と思っています。      

(2005年度IMC部長、医学部5年原浦麻衣)

参考:IMCの紹介

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